今日は、花組特別公演「天の鼓」を見に行ってきました。
ていうか、
面白すぎです。
なんかもう、
新春初笑いって感じだったよ。
昨日の、石田の下品なギャグより、よっぽど面白かったよ。
ありえなさすぎて。
ストーリーとしては。
舞台は、吉野の奥の奥の、天の川が流れる天川村。
赤ん坊のころ捨てられた虹人@オサ様は、類まれなる鼓の才能がありまして。
それというのも彼は、捨てられたときに傍らに置かれていた「天の鼓」というこの世に二つとない鼓を持っているのです。
彼には親友がいます。樹(たつる)@まっつ。鼓の師匠の息子です。
そして、虹人の育ての親の娘で、虹人に恋をしている伊吹@あすかちゃん。
ある日、樹に縁談が起こります。
相手は、都の没落貴族の姫君、照葉さん@ふーちゃん。
虹人は樹の縁談を祝い、祝杯をあげて帰る道すがら、妙なる笛を奏でる姫君と出会います。
名前も明かさず、鼓と笛の演奏をして心通わせる二人。
なんとその姫は、樹の婚約者、照葉その人でした。
虹人は照葉に思いを打ち明けますが、冷たく拒絶されます。
しかし、その照葉のほほには涙が・・・・・。
そしてついに二人は、七夕の夜、一夜の契りを結んでしまいます。
一方、都ではそのころ、管弦をこよなく愛する帝がおりました。
冷酷非道な絶対君主の彼は、虹人のもつ「天の鼓」に興味を持ち、一計を案じて、虹人から「天の鼓」を取り上げようとします・・・。
とまあ、こんな感じで。
ありえない人々のオンパレードだったんですけど。
なにしろ一番面白いのは、やっぱり
帝@ゆみこ
でしょう。うん。
ていうか今日私は、
ゆみこを見るために行ったんですから!!
目的は十分果たせました(笑)
この帝、たぶん時代背景的に、村上天皇をモデルにしてる・・・ていうか、村上天皇だと思うんですが。
(源博雅だの、源高明だの、中宮安子だの実在の人物をバンバン出してるわりに、なぜか帝の名前は出てこないんだよな。まあ、在位中は「主上」とかしか呼ばないだろしな。
しかしなんでなんちゃって平安時代じゃなくて、そこだけやけに時代特定したんだろうね?
どうせそんなことしなくても
すでになんちゃって平安物なのにさ(爆)
だいたい、村上天皇の時代なら「平安初期」じゃねーし)
この帝、やけにエキセントリックで、行動派で、
すげえ面白い。
なにしろ口癖が、
「面白いぞ、虹人!」なんですけど。
アンタのが面白いから。
彼は冷酷非道な絶対君主。
他人のものは自分のもの。自分のものは自分のもの(笑)
すべてにめぐまれた彼。
なにもかも自分の思い通りになるはずの彼。
しかし彼をはじめて拒絶した相手がいた。
それが虹人。
そして彼は逆上し、虹人を憎み、虹人のもつすべてを取り上げようとします。
・・・・てか、虹人のもってるもんなんて、ボロい鼓と家族くらいなもんなんですが。
この国すべてを思い通りにできる帝のワリに、やることがセコくて笑えます。
帝、すでに天の鼓への執着じゃなくて、だんだん虹人への執着になってきちゃってるし。
なんかもうストーカーですよ。
ていうか、
超能力者?
天川村って、吉野の奥にあるらしいんですが。
突然思いついて、「行くぞ!」と内裏を抜け出したあげく、
一日で到着してるし。
吉野の奥だなんて、牛車で1週間くらいかかるんじゃないのか?
ていうか、
やけに行動派な帝だよな。
しかもさらになぞなのは、七夕の夜に虹人が樹を裏切ったとき。
帝ってば、
「面白い、面白いぞ虹人!!」って
内裏で高笑いしてたよ。
千里眼?監視カメラ?愛ゆえに?
そんな愛すべきステキな帝は、ついにキレて虹人を殺させてしまうし。
うわーストーカー殺人ですか。愛ゆえに。
ていうか帝、いくらキレちゃったからって、宮中で「処刑しろ!」はないだろ。
穢れでとんでもないことになるぞ。
しかし、
帝の衣装は平安ヲタ的に一見の価値アリ。
すげー美しいお衣装をとっかえひっかえ着てらっしゃいます。
主役の虹人よりお着替え回数多くないか?
とくに、一番よく着てた金の直衣がステキでした。
しかし、せっかくの衣装なのに
着付け汚すぎ。
せっかくの美しいお衣装なんだから、もっとキレイに着せてやってくれよ!!
おなかのところがもぞもぞしてたよ(涙)
しかし冠が帝の形じゃないのがすっげー気になった・・・・・・。
たしか「あさきゆめみし」のときは、帝はちゃんと帝専用の冠をかぶってたハズなんだが。
なんか帝語りになっちゃったんですが(笑)
全体的な感想をば。
まず、虹人@オサさま。
若返った。
なんかもう、おめめがキラキラしちゃってましたよ。
夜空の星に語りかけてる姿なんか、ジョバンニ(@イーハトーブ夢)レベルのかわいらしさでしたよ。
なんか近頃のオサ様の芝居や歌の妙なクセが気になってたんですけど。
(トップになったら、みょーな節回しがついたような・・・・)
今回はそれがなくなってた気がしました。
昔に戻ったみたいだ。
しかしオサ様、
ゼウスかよ。
あの、さんざんあちこちのブログで話題になってる、虹人復活のシーンですよ。
ていうか、正直
ゼウスよりヤバいから。
なんであんなクリクリボンバーなカツラにしちゃったんでしょうか・・・・・・・・・・・・・・・・。
しかも、「うれしく思うぞ」って、アンタ。
帝より偉そうだし。
その瞬間、
「そっか、虹人ってやっぱり音楽の神だったのね」って納得したっていうか、脳内補完したっていうか。
むしろその偉そうな態度に、
「春野寿美礼ココにアリ!」
って思ったよ。
やっぱりオサ様は、ナルナル全開な高ビーキャラですよね。うん。
あと、もう一言言わせて。
虹人、手ぇ早すぎ。
なんか、
「ヤることはヤる!」ってのもオサ様らしいとミョーに納得したけどさ(笑)
あと、樹@まっつ。
なんか、「苦労してるね・・・・」って感じだったよ。
しかし、オサ様より年上に見えたのがすごい(笑)
裏切ってもキタナイことしても、同情されるキャラはさすがだ。
てか、まっつっておっちょんに似てる気がするのは私だけ?
あとは、博雅@そのか。
イイキャラだ・・・・・・・。
ヘタレぶりがステキだ。
ところどころ、漫画の「陰陽師」を参考にしたのかなーって気もしたけど。
伊吹@あすかちゃん。
なんか、損してるよね。目がおっきいぶん、日本物の化粧が合わないっていうか。
主要キャストほぼ全員、
やけにサッパリしょうゆ顔な面々だったんで、浮いてたというか。
お芝居は上手だったよー。
禁句かもしれないんですけど。
照葉いらなくね?(言っちゃったよ!)
いやーさすが児玉っちだね。
虹人と帝の愛があれば物語が成立するだろ。
やけにふーちゃん、出番少なかったよね。
ていうか、
いつのまにか死んでるし。
なんか、「長安」における皇甫惟明なみのあっさりっぷりで死んでました(笑)
いちおーヒロインだったんじゃないのか?
ていうか、ふーちゃんなんでだんだんセリフの声が高くなってくんだろ。
キンキン声だけなおせば、もうちょっとよくなるのに。
(しかし帝の女房たちのがカワイかっ・・・・・(以下略))
しかし物語的には荒唐無稽で破綻なんてもんじゃないレベルですが。
ひたすら美しかった。
衣装もセットも音楽も。
(とくに背景の天の川がすごい美しい)
こだまっち、芝居あきらめて、ショー作家になったらいいんじゃないの?
そしたら、
思う存分萌えられるし。